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リアルフリーのビジネス戦略 高橋仁

ビジネス書籍

いまや女性からの圧倒的な人気を得ている脱毛サロンミュゼプラチナムの設立者である高橋仁氏によって書かれたこの作品。

脱毛サロン”ミュゼプラチナム”の成功までの道のりの背景にはフリービジネス、いわゆる”フリー経済”が欠かせない、としてフリー経済がどういうものであるのかを述べながら、その中で成功するための秘訣や方法について述べられている。

フリー経済の意味は読んで字のごとく無料から利益を得る事であり、ミュゼプラチナムはエステ業界において、初めてこの戦略を取り入れ、成功したとして注目を集めている。

代表的な例でいえばワキ脱毛があげられる。知っている人も多いと思うがミュゼのワキ脱毛は驚異的な安さである。実質無料といっても過言ではないだろう。

ミュゼがエステ業界に参入し、ワキ脱毛19800円を打ち出したとき、エステ業界の人間でなく多くの女性を驚かせた。なぜなら、当時のワキ脱毛の相場は30000円~40000円ほどだったからである。現在はミュゼでのワキ脱毛はキャンペーンなどによって異なるが100円~500円以内とさらに価格を下げてきている。これは実質無料だといえるだろう。

ではなぜそんなことができたのか?施術方法や人員体制の工夫など、細かい調整ももちろんだが、高橋氏の狙いは価格を無料に近づけることで新規ユーザーを増やし、それによって他の部位の脱毛契約を結ぶこと、と口コミによる集客増加の期待、だったのである。

実際にこの戦略は大成功を収めたといえる。エステとは女性の”キレイになりたい”という本能に訴えかける力を持っている。ワキ脱毛に訪れた女性はどんどん効果が表れるを実感し、もっとキレイになりたい!と、全身脱毛コースを購入するようになったのである。

また、口コミ効果も絶大なものであった。口コミが人から人へとつながるスピードは速く、信頼度も広告より高い。ミュゼは紹介制度も充実させ、紹介者にプレゼントを用意するなどして確実に口コミを広げていったのである。口コミが広がるおかげで広告費にかける費用が少なくなり、よりよいサービスを安く提供することも可能になったのである。

まさに「無料から利益を得る戦略」だといえる。
このような戦略を通して成功を収めたミュゼプラチナムの歴史がわかる1冊となっている。

口コミが大切

この本を読んだうえで「口コミがいかに大切であるか」ということを実感した。私は過去に紳士服の販売スタッフとして働いていたことがあるが、この作品を読んだ後、口コミに力を入れて宣伝に挑んだことがある。

結果的にこの方法は大成功だったといえる。従来、私達はフェイスブックやブログなどのSNSを通して宣伝や集客作業に力を入れていた。

しかし、ブログを毎日更新しても閲覧回数は二桁止まり。ブログを見てきました、という人は来店せずなかなかSNSの効果は感じられず。

また、パンフレットなどのフライヤーも同様だったといえる。”どこのショップのパンフレットも似ていてわからない”とまで言われることも多く、中には競合店のパンフレットを間違って持って来店する消費者もおり、差別化が図れていないことも問題だった。

そこで、私達が挑戦したのが徹底的に口コミに力を入れる事。実際に購入した人の友人や同僚にそれとなく紹介を促したのである。しかし、質の悪いサービスではいい口コミはもちろん伝わるはずがない。あの店に行かない方がいい、と言われてしまえば意味がない。

そこで接客態度も一から全員がトレーニングし直し、1人のお客様により丁寧に接することを心がけた。そうすることにより、機械的に接していた以前よりもお客様に”この店は買い物がしやすい””友達にも紹介したい”と、ほめていただき口コミによる集客率が格段にアップしたのである。


また、消費者の目線からしても、安くてクオリティの高いサービスのカラクリを知ることができた。実際にミュゼのワキ脱毛はワンコイン以下とは思えないほど質の良いものである。これなら全身もしたい、安いのでは?と思うが実は全身脱毛などほかの施術は高いとまではいかないが標準価格なのである。ここにミュゼのカラクリが見えるだろう。これはミュゼだけでなく多くの業界でみられるが、いわゆる「お試し価格」で消費者を捕まえ、その後の利益に期待するということである。

 

この作品はこれからビジネスを興そうと考えている、もしくはビジネスを立ち上げた方に向いているといえる。

「ゼロから利益を生み出す」というまったく新しい発想は日本のビジネスにおいてあまり知られていない。なぜなら、リスクが高いと考えがちだからである。

また、日本社会においては”安すぎ”たり”無料”だとかえって”安すぎると危ないかもしれない”などといった消費者が抱くイメージが悪くなることが多い。それはなぜなのか?

また、このゼロにするのは何も全ての商品、サービスではない。あくまで”きっかけ作り”なのである。そのきっかけで得た支持をどのように維持できるかが問題である。

初回のみ体験して購入はしない、といったような”きっかっけ止まり’にならないためにはどうすればいいのか、また、口コミがが消費者にどれだけの影響を与え、さらにその口コミを効率よく得るためにはどうすればいいのか、など多くの事について言及されているこの作品。

是非目を通してみてほしい。

 

リアルフリーのビジネス戦略

リアルフリーのビジネス戦略