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LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略 リンダ・グラットン アンドリュー・スコット

 

著者リンダ・グラットン アンドリュー・スコットは、世界屈指のMBAランキングを誇るビジネススクールであるロンドン・ビジネススクールの教授たちです。リンダ・グラットンは心理学の教授で、2008年、ファイナンシャルタイムズ紙より「次の10年で最も大きな変化を産み出しうるビジネス思想家」に選出され、2011年、英タイムズ紙の「世界のトップ15ビジネス思想家」の一人という華々しい経歴をもっています。

組織改革を促進する「Hot Spots Movement」の創始者で、85を超える企業と500人のエグゼクティブが参加する「働き方の未来コンソーシアム」を率いています。アンドリュー・スコットは、経済学教授。2005年よりモーリシャス大統領の経済アドバイザーです。

この本「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」は心理学と経済学の2つの観点から100歳生きることを想定としたライフプランについて解説している著作です。

2007年生まれの子供は、107歳まで生きる!世界中で医療、衛生、教育、テクノロジーの進歩に伴い、長寿化が進んでいる。平均寿命が100歳は超えることが当たり前となる。100年ライフ到来に際し、何が変わるかということ、何が必要かということについて心理学、経済学の観点でまとめられている。今までと同じやり方で生きていけないことをわかりやすく解説しています。

ジャック(1945年まれ)ジミー(1971年生まれ)ジェーン(1998年生まれ)という3名の登場人物に対して以下の前提条件で引退後(仕事をやめる)に生活資金を確保するため、勤労時代にどれだけ蓄えればいいかを算出しています。

  1. 老後の生活資金(最終所得の50%)
  2. 長期の投資利益率(年平均3%)
  3. 所得上昇のペース(年平均4%)
  4. 何歳で引退したいか(65歳)

ジャックは、目標をクリアでき、ジミーは、70代前半まで働かなくてはならず、ジェーンは、100歳まで生きる可能性がある世代であるため、80歳まで働く必要があるという試算となります。

そのために今変えるべきこと、仕事の未来(AIやロボットとの共存を考慮し)、望ましい経営者(インディペンデント・プロデューサー、ポートフォーリオ・ワーカー)について解説しています。また未来の資産形成についての考え方についても触れています。

ライフスタイルと人生の道筋が多様になる

これからの人生を再度考えるきっかけとなったこととその際、今までの仕事の観念はいらないことがわかりました。

100年ライフでの大きな特徴の一つは、ライフスタイルと人生の道筋が多様になるということです。これから一人一人がシナリオを書くとき様々な可能性を検討し、長期にわたる有形の資産と無形の資産のバランスのとり方を考える必要があるということで登場人物の人生にシナリオを用意しています。自分と年齢が近いジミーの4つのシナリオでは、最終的に希望を感じました。

1つ目のシナリオは、「70歳」で、十分な給与を得られず、フルタイムの会社員を辞める。生活は考えていたよりずっと厳しい。「50歳」「60歳」までに投資をし、無形資産を増やすことをしてこなかった例、一般的なサラリーマンに通ずる今までありふれたシナリオです。

2番目のシナリオは、変身というよりは、移行で、「55歳」近くの大学でITに関しての講義を行う、「60歳」で完全に大学職員になり、「70歳」引退。細々としているが、生活できる程度の収入を70歳まで得ることができる、というものです。

3番目のシナリオでは、「45歳」で、今後のキャリアを検討し、1年間スキル向上のための講座を受講し、修了証を得て、転職。「50歳」将来に備えて、休暇をマネージメント研修に参加し、国際派プロジェクトマネージメントのコミュニティに参加し、仕事となる。「65歳」でジミーは企業を退職後、フリーで国際プロジェクトマネージャーとして働きはじめる。「77」歳まで仕事の依頼があるとすると前提条件の範囲で人生を送ることができる、というシナリオです。最後のシナリオは、ポートフォーリオ型の新ステージを経験として、ジミーが「45歳」でライフプランを練り直し、必要な知識を身に着け、仲間を探し、「48歳」で起業するというものです。

起業することで、初めて筆者の述べている「変身」をとげるということになります。
同じ人間の人生でも、選択し進む道次第で後の人生が大きく変わることを改めて感心しました。100歳まで生きるとなるとまだまだ時間があるので、「もう歳だからできない」という言葉は言い訳にしかならないように感じます。

自分のことをもっと深堀し考える必要があるし、その結果、明日の行動も変わるということで仕事について整理しています。

そして著者は、長寿の先進国である日本の動向に期待をよせています。日本が世界にモデルケースとして生き方を提供できれば素晴らしいこととつくづく感じました。

新しい視点で検討する材料をいただけます

貴方は、ジャック、ジミー、ジェーンの内、誰が一番年齢が近いでしょうか。3名の人生のシナリオを読み、岐路でどのような決断をするかによって人生が大きく変わることがとてもよくわかります。

キャリアプランをたてる最初の段階の方、今後の進路を決定しようとしている方、この著書で書かれている知識は必要不可欠です。また、現在「老後の生活をどうしよう、人生設計についてどうしよう」と、迷って怯えている方は、長い先を考えれば遅いことがないことや、遅くても今からはじめればよいことなど知ることになるでしょう。

この本の中では、現在、「よい」といわれている制度をそのまま踏襲して上手くいく時代ではないことを明確にしてくれています。

柔軟な感覚と自己投資が必要なことなど、仕事でどのように進めていくかと迷われている方は、新しい視点で検討する材料をいただけますのでおススメです。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)